開いていく学び~第4話「”おもしろいで学ぶ”って⁉」~
皆さん、今日は集まっていただきありがとうございます。
まずはお名前から聞いてもいいですか?
ハルって言います。中学3年です。
アオです。高校1年です。
どうも、コタです。大学生です。
みんな今日はよろしく。みんなとは普段から山に登ったり火を焚いたり料理をしたり、いろんなとこで遊んでいるんだ。
世代を超えてますね。じゃあ、まず中高生のアオくんとハルくんが今おもしろいって思うものって何ですか?
最近は土砂災害のなかでも、地すべり。その発生に伴うインフラが受ける被害とかですかね。それに伴う国の施策や研究にも興味を持っています。
土砂災害ですか⁉
最近よく聞きますね。学びたいと思ったきっかけは何かありますか?
きっかけは『ポケモンGO』でしたね。位置情報を利用したゲームなんですけど、そこに行くとアイテムがもらえるポケストップというものがあるんです。ポケストップをまわっているうちに、道祖神(どうそじん)というものをよく見るようになって、何だろうと思って小学校6年生の自由研究で調べ始めたのがきっかけですね。
はじまりは『ポケモンGO』なんですね! 僕もやっていましたが、ポケストップの内容まで細かく見たことはなかったです。
道祖神ってどんなものですか?
道祖神っていうのは、昔の集落沿い、自然堤防の近くにあるお守りのようなもので、その堤防が集落を水害から守っていたと言われています。
なるほど、そこから災害について興味を持ったんですね。
そこからは土砂災害のハザードマップに興味を持っています。今まで調べていた水害は、地域で起こる被害の大きさがハザードマップに具体的な数値で書かれていたのですが、
土砂災害については、警戒区域と特別警戒区域という指定しかなくて、なかなか地域の方に伝わりにくいんです。そのあたりから水害というよりは土砂災害に興味を持っています。
ポケモンGOが土砂災害のハザードマップにまでつながるんですね!
ちなみに、いま学んでいることを将来どうしていきたいか考えているんですか?
そうですね。将来的には、防災と経済を結び付けたいですね。ビジネスにしづらい防災をビジネスにしたり、行政からの支援がないと回らないシステムになっている防災を民間と連携させて、経済的な価値を見つけ出す。そこから行政の支援がなくても防災が自立して循環していくような社会形成につながるアプローチが、梨大に来ているうちにできればいいなと思っています。
フェーズフリーって知ってる?
フェーズ、、、段階のことですか?
そう。災害が起こった時に慌てないように普段から備えを、という考え。時間もだけど、場所とか仕組みとか、いろんな境目を越えるということへも広がる。こういうの、どう思う?
えーと、たとえば能登の地震とその後の水害は関係が深いけど(※1)、普段から地盤や水の流れを意識していないと、これほどの被害を予想するのは難しかっただろうと感じます。
※1 2024年1月1日には能登半島地震が発生、同年9月21日から続いた豪雨により同地域で水害・土砂災害が発生
なるほど!
日常と非日常を分けて考えない、つなげる、、、いや繋がっているってことですね!