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工学が社会を変える~第4話「工学の観点から社会的課題を解決する方法とは?」~

三郎から2名の研究者を紹介してもらうこととなったじんはchatGPTと一緒に、後日、三郎も含めた3人と話をすることになりました。

三郎さん!カズローさん!ヨシローさん!
今日はありがとうございます。早速ですが皆さんはどんな研究をされているんですか。

僕は量子力学、統計力学について研究をしているんだ。

リョウシリキガク、トウケイリキガク?難しそうですね、、、

なかなか聞き慣れないよね、じんくんはスマホを持っているかな?

はい!常に持ち歩いてます。

スマホとかPCとか電子機器には電流を制御するための半導体デバイスが入っていて、その半導体の中には電子が流れているんだ。簡単に言うと僕はそういった電子とか粒子の振る舞いを研究しているんだ。これが量子力学、そしてその動きを統計的に見て、どういった流れの時に上手く作動するかなどを考えているよ。これが統計力学だね。

まさに工学って感じです!でもそれがどう社会的課題に繋がるんですか?

そうだね、大きく言うと「省エネ」「小型化」だね。今、電子機器の電力消費はどんどん大きくなっているんだ。

えっ、技術が進歩していって消費電力は小さくなっているもんだと思っていました。

身近なところで、個別に使っている電子機器は省エネになっているかもしれないけど、それを支えるインフラの部分での電力消費は増えていっているんだ。

それはなんででしょうか。

スマホでSNSなど使っているよね、メールで連絡していた頃とは違って、インスタグラムやtiktok、youtubeなど文章以外にも、写真や動画データがよく出回るようになって、それを支えるサーバーの容量、クラウド容量などはどんどん大きくなっているんだ。
 これらの「省エネ化」、PCやサーバーの「小型化」を成功させるには、それらの大元の量子の動きを明らかにすることが大切なんだよ。

私の存在も影響を与えているのかな。

chatGPTが持っているデータ量はものすごいかもね。

技術の進歩により生まれる問題もあるんですね。
よくわかりました。ありがとうございます!
では、次にヨシローさん、お話し聞かせてください!

ぼくはな、研究を始めたときは精密加工とか微細加工とかの技術について研究しとってん。せやけど、そのときの先生に、形だけやのうて、機能があるもんを作りたいよなって言われてん。ほんで、当時ちょうど話題になり始めとった『マイクロ流体システム』について研究を始めたんや。

マイクロ流体システム?小さい流体ってことでしょうか。

そうや、簡単に言うたら、小さい液体を取り扱うような機械装置を作る分野で、小さい液体を使うこと、試験管も小さくすることで、液体の反応を早くするんや。例えば患者さんから採った血液を検査センターに送らんでも、その場で調べられるようになるわけや。そうすることでタイムリーに患者さんの状態を診断して、治療の決定を早めたり、即効性を高めたりできるんやで。

すごいですね!社会的な課題の解決に繋がるとすれば、、、、医療技術の高度化などでしょうか。

そうやな、実際には医療の技術的な課題が社会的な課題として認識されるかどうか、ちょっと難しいとこもあるわ。お医者さん達は、検査センターで検査できてるし、そのプラットフォームも確立しとるから、ぼくらが開発した技術が新しく便利なもんとして受け入れてもらえるかはまた別の問題になるわけやな。

そうなんですね、、逆に受け入れてくれやすい業界とかはあるんですか?

創薬業界みたいな間接的に人の体に関わる分野は受け入れてもらいやすいかもしらんな。でもやっぱり、ぼくら研究者が考えたことを実際に社会的課題の解決にどうつなげるかって、ほんまに難しいとこやな。

そうなんだよね、そこが難しいところなんだ。

何か問題があるんでしょうか。

次回最終話!「研究を社会的な課題の解決につなげるには?」