山梨英和高等学校1年生が本学に来校しました
令和6年12月6日(金)、本学大学会館にて、山梨英和中学校・高等学校の高校1年生43名が本学に来校し、「探究のタネを見つけよう!」というテーマで特別講義を受けました。
この特別講義は、本学が令和4年度に採択された文部科学省「地域活性化人材育成事業~SPARC~」の一環として行ったもので、県内高等学校への探究学習支援を通して、高校生の学習意識の向上を目的として開催したものです。
今回は、「探究のタネを見つけよう!」というテーマで、「食品」、「化粧品」、「防災」を題材とした講義を行いました。当日はまず、国際流域環境研究センターの西田 継教授、亀井 樹助教指導のもと、普段食べることのない宇宙食や防災食を味わい、それらを実用する場面を考えました。
その後は同センターの中村 高志准教授から、化粧品における機能的な価値と情緒的な価値の違いについてグループディスカッションを行いました。
最後に、地域防災・マネジメント研究センターの武藤 慎一教授指導のもと、防災の観点から、ハザードマップを見て自分たちの住む町の危険な箇所をグループで話し合いました。
全体の講義のまとめとして武藤教授は「今、防災では平常時と非常時の境目をなくす『フェーズフリー』という考え方が大切になってきている。長い期間被災することも考えると、食べ慣れていない・おいしくないと感じるような防災食では楽しく食事をすることが難しい。また、嗜好品としてとらえられがちの化粧品も長期間ないことを考えると、日焼けや乾燥といった、マイナートラブルを抱えることになる。生きることだけでなく災害時でも、できる限り心地よく過ごすことが大切になってくる」と語りました。
参加した生徒からは「『フェーズフリー』という考え方を初めて知った。災害時や避難先などでの慣れない環境の中での食事はとても大切だと知り、また避難バックなどにも化粧水や必要最低限の化粧品など、QOL(Quality of Life:生きるうえでの満足度や幸福度)を上げるものを入れておくべきだと思った」「大学はもっと遠い存在だと思っていたが、先生方の気軽に聞いていいよ、という姿勢に、探究に行き詰まったら質問してみたいと思った」といった声が聞かれ、有意義な体験となりました。